トラックの買取は、査定で故障や損傷がすべて明らかになった状態で行われることが大原則です。しかし、稀に売買契約が成立した後に故障等が見つかることがあります。トラック買取店が事態を把握すると連絡が入り、売却した車両の再査定が行われることになります。再査定では、故障や損傷が明らかになっている状況なので、買い取られたときより価格が下げられる可能性が大きいです。
再査定で価格が下がった場合は、トラック買取店側からは売買代金の一部の返金か、車の返却を求められます。故意に損傷があることを隠していた場合は、さらに多くの金額の返金を求めてくる可能性があります。売却した車両の所有者が指摘された損傷について全く知らなかったときは、契約不適合責任が存在するかどうかがポイントとなります。契約不適合責任は、2020年に実施された民法の改正前に瑕疵担保責任という呼ばれていたもので、売却した側が買い取った方に対して、不良や不備があった場合に負うことになる責任のことです。
もし、これが存在するなら車両を売却した人はトラック買取店の求めに応じなければなりません。しかし、国民生活センターでは、売却後に瑕疵が見つかったとしても、最初の査定で瑕疵を発見できなかった店舗側に過失があるため、減額などの請求に応じる必要はないといった内容の見解を過去に発表しています。このため、ケースによってはトラック買取店からの請求を拒否できると考えられます。